サヨリすくい網


サヨリは小さい頃、波止釣りで狙いましたけど、餌取りの上手な魚でなかなか釣り上げられませんでした。いったいどうやったらこんなに獲れるのだろう?市場に並ぶたくさんのサヨリを見ると、口先がきれいだから釣り上げた形跡はないし、棒受網ですくい取れば擦れがあるはずなのにとても状態が良い。そこで、販売部長に聞きました。

「あれは一度乗ってみるとええよ」

真っ暗な海で、舳先にドラム缶のようなものをくくりつけ、ひとりの漁師がタモ網を持ってその中に入る。イカ釣りのように煌々と照らす灯りはなく、うっすらと頭上に灯る電球ひとつのみ。

サヨリはアジのように群れて泳ぐ魚ではありません。海面すれすれを泳ぐサヨリを見つけては、一匹ずつすくいとっての作業を黙々と進めていたのでした。エンジンと舵のコントローラーを操舵室から舳先に伸ばし、漁師はドラム缶のようなものに収まったまま、船の行く先を案内しつつサヨリを追い求めているのです。

一晩で50箱近く水揚げする猛者がおりますが、たいていは20箱前後で200数十尾。その数を聞くだけで、気の遠くなる時間が過ぎていると容易に察します。

今年はまだサヨリが小さいとのことですが、年が明け水揚げがピークを迎える3、4月頃はどれだけ大きくなっているでしょうね。ハイシーズンには棒受網ですくい取る船も現れるようですが、仙崎支店、通支店のサヨリ漁は、ほぼすくい網だと教えてもらいました。

リンク先は、「サヨリすくい漁」を詳しく解説しているホームページです。
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