仙崎市場レポート、1番セリ+ 平成25年9月10日


仙崎市場、今朝の1番に入場。しばらく1番セリを見ていなかったのは、この時間に魚が上がってこなかったからですが、月曜の1番はかなり入ったと聞ききまして、これは見なければと。昨日は風が緩くなり一本釣りの船も相当の隻数が出漁したようで、ケンサキイカがしばらくぶりの300箱。ただし、旋網船は休漁。さて今朝はどうかなあ、などと場外に車を止め、旋網の運搬船が着く南市場に目をやると、照明は消えておりました。う~ん、まだ投網できる海況じゃなかったんだと新市場に踏み込みます。

おお~、今朝はまた一段とすごい数がでているぞ。一部の漁港からは出漁を見合わせている船がいるという話もありましたが、ケンサキイカの箱がズラ~と伸びていました。umisachiのカウントで450箱。胴体の太いイカはまだチラホラ。

上の箱は2段で10杯並べんでるでしょ。「仙崎ぶとイカ」と呼べるサイズじゃないかな。このサイズはまだ全体の数パーセントでして、2段半、3段に並んだケンサキイカが多数といった状況です。

場所を移動して、ガラ。カサゴは地方によっていろいろな呼び方をされる魚ですよね。関西ではガシラ、島根ではボッコ(あるいはボッカ)。広島から九州に渡ってはアラカブと呼ぶみたいです。英語ではrockfish(岩魚)、scorpionfish(蠍魚)。ガラ、これは仙崎市場で主力のお魚、水揚げのピークは3~5月なので夏から冬にかけては漁獲量が落ちます。煮物で美味しく召し上がれる白身の魚ですよ。山口県では安定した漁獲が得られるよう、種苗放流によりガラの経済効果を図っています。

「活魚いくど~」、競り人さんの呼び声に付いてゆきました。まだ高いとはいえ夜間は気温も下がり、活魚水槽に魚が入り始めました。思わず写したのが見事なこのお魚。水の中にいる魚はピントが合わなくていつも上手に撮れないのですけどわかりますか?

 

ピンポ~ン☆
そうですアラですね。こちらではアラと呼びますが、正式名はクエ。水槽が狭く感じるほどの大きさですから90cmはあったんじゃないでしょうか。このサイズはあまり見かけません。ワクワクしながらセリ落とされた価格に納得、3万ウン千円でございます。

手繰網(てぐりあみ)の立て場に移ります。今朝はアマダイ少々、レンコダイ、イトヨリは型の良いサイズぼつぼつ、そして写真の魚。ん?はじめて見ましたよ。

「この魚なんていうんですか~」、近くに居た人に尋ねましたら、「クチビ」だよって。全体的なフォルムはタイなんだけど、クチが突き出してるし色も違うし、早速写真を見ながらしらべましたらフエフキダイのようです(自信がない…ハマフエフキかも)。
滅多に揚がらないお魚です。平成24年は16キロ(年間です)、平成23年は17キロ。ひと箱4キロとしても年間4箱程でございますが、今朝は3箱立ちました。気になったので追跡調査を行った結果、先月36キロ上がってますね。販売部の方に伺いましたところ、クチビは皮目が美しく白身の刺身はたいへん美味しかったよのコメント。う~ん、食べてみたい。

市場を後にしようと歩いてましたら、アレッ、南市場が点灯してる。もしや旋網が入るのであろうか?販売部長さんに聞くと1本目は3時にセリ始めるよ、って。

しばらくして運搬船接岸、情報によるとマアジ中心に巻いた模様です。しばらく出漁できなかった旋網のマアジ。1番セリがおわった新市場から、すべての仲買さんが南市場に移動してきます。

水揚の仕分け作業を遠巻きに待つこと40分、競りが再びはじまりました。ざっと見積もってマサバ少々、150gオーバーのマアジが60コンテナ以上あり、全体で1.5トンあたりの水揚げは旋網として物足らない範囲になりますけれど、早朝2番セリも追加が入るという情報。水銀灯に照らされたまぶしいくらいのマアジを眺めながら、とてもここは深夜3時と思えない空間。

その後の情報を追加しますと、早朝5時半の2番セリで旋網の協同丸さんは2トン強の水揚げがありました。2番は各所の定置網が揚がってきますけど、今朝はサワラをかなり獲ってますよ。

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