仙崎市場レポート、2番セリ 平成25年9月6日


こんにちは、このところ強風警報が続いておりますね。見島付近は風速12m/sとあり、操業を見合わせている船が多く商いが少なかったのですけど、今朝は定置網、棒受網などが揚がってきました。新月の大潮ですから通定置の揚げ網時間帯は引潮の流れが早く、その辺りの事情はどうだったのでしょうか。

仙崎市場の2番セリに入場し、通定置本船に寄ってみました。ちょうど顔見知りの担当さんが手伝っていた場所におじゃまして少しの間はなしを聞くことができました。

サワラ、シイラは1箱、フレームアウトしてしまったサゴシ(サワラの若魚)の30cmサイズが若干多め。

そして先月から好漁がつづくウスバハゲ、正式名はウスバハギ。関東ではカワ「ハギ」といいますが、こちらでは「ハゲ」と呼びます。大きいでしょ~。この箱は内寸60cmほどありますよ。もっと大きなウスバもいたから、50-60cmもあるんです。カワハギという魚の体系はフグ目のカワハギ科。マンボウもフグ目、どことなく似てるでしょ。このウスバは長門沿岸域で獲れるカワハギの中で一番大きな魚です。実はほんの数日前このウスバを刺身と肝は煮付けて食べました。あの大きさと豊潤な肉質はたまりません。薄く刺身にするとフグ刺しかと思うのはフグ目だからですかねえ。カラになったお皿を見て、写真撮るのも忘れた~。

マアジです。魚の角度がうまくなくてアオアジに見えますけど立派なマアジ、500gはあるでしょう。これも定置網に収まったんですよ。後ほど紹介する棒受網のところで触れますが、沿岸付近に瀬付あじが回っているようです。

そして、8月から豊漁の続いているアカバナ。仙崎でアカバナと呼ぶこの魚はカンパチです。カンパチはブリのように大きくなる魚ですが、長門市沿岸域では最近このサイズがよく獲れます。満1歳で45cmほどに達するカンパチなので、おそらく春頃産まれた稚魚が育ちながら海流に乗って長門市沿岸付近に来ているのでしょう。

今週は毎日30~70箱の水揚げがありましたが、今朝は100箱超えです。

棒受網の揚場に移動しました。すでに船からコンテナに移し終わったところです。

人だかりができているのはゼンゴの1トンタンク。ゼンゴというのはマアジの小さいサイズです。コンテナにもゼンゴやマアジがたくさん揚がっていました。強風の影響でしばらく旋網船団が操業できない日が続いています。そうすると青物と呼ばれるマアジ、マサバなどの市場供給が滞ってしまいます。長門市の棒受網漁はこの季節ですとイワシ類をターゲットに出漁しますが、7月からの不漁が長引いております。それに猛暑も重なって操業を見合わせる船も多かったのですが、こうしてマアジを揚げて下さることに感謝しなければならないですね。

この1週間ブログの更新ができなかったのは、市場に揚がる魚が少ないこともありました。昨日も1番セリにでかけましたが強風のためほとんどの船は休漁。その悪天候で数隻の棒受網船による水揚げがあったのでした。

こちらも棒受網の仕事、コノシロです。キラキラしてますね。関東の寿司屋さんでコハダと呼ぶコノシロはもうちょっと小さなサイズになります。

写真がなくてすいません、ミズイカ(アオリイカ)の箱がたくさん並んでまして、ケンサキイカは極僅か。まだイカ釣りは出漁できないみたいです。その辺りをうろうろしてたら知りあいの仲買さんに見つかって、「ヤズあるど~」。

ヤズ漁のピークが過ぎ8月から落ち着き始めてましたから最近見ていなかったのです。思わずパチリ。「食べるか~?」と言われたので即答、「頂戴!」。ヤズの漬けを作ってみよう。上手くできたら今度紹介しま~す。

吾智網漁の仙崎女性部さんのひとりが水揚げの最中でした。「おもしろいカニ見つけたからあげるよ~」、でパチリ。なんでしょう、カタツムリみたいなカニさんです。そしてこれまた仙崎ではあまり見かけない貝とエビ。

この貝は表と裏の色が反転しております。貝殻はつるつるしていて見たままの、「月日貝(つきひがい)」と呼ばれる種類。エビは車海老の仲間で「フトミゾエビ」じゃないでしょうか。他にシャコ、アカエビなどまとまって揚がってました。

強かった風も湾内は収まってきました。沖合の東風が落ち着けば手繰り、刺網、旋網船が操業できそうですね。

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