仙崎市場レポート、1番セリ 平成25年8月19日


暑さが残るというより、まだまだ続くといった今年の夏。仙崎市場は盆期間の休市が明け、19日(月)から再開しています。1番セリ(2時開始)からいくつか紹介してゆきましょう。

月夜ということもあり、また、浜風が若干強く感じられ海上はどうだったのでしょうね?
網船、一本釣りともに少なめの出漁状況で青モノが僅かなセリ会場。そんな状況で、ついに追い求めていたダルマ(目鯛)に会えました。仙崎のダルマです、じっくりとご覧ください。

2入り箱で6~7キロあります、1尾3キロサイズ。

3入りダルマです。箱で8キロほど。体表面のぬめり具合がビタですね。

 

 

 

 

本日最大のダルマ、計量シーンを見逃してしまいましたが8キロあるでしょうか。 

ダルマにつきましては、詳しいレポートを作成中です、もうちょっと待ってくださいね。
中央にダルマがどーんと構えたほか、マダイ、ケンサキイカはいつもより若干少なめ。そしてこのセリ時間としてはあまり見かけない箱が並んでましたので、そちらに移ります。

ガザミですね、タイワンガザミ。マリンブルーの体色にまだら模様を浮かべているのが雄、褐色が雌です(写真が鮮明じゃなくて鋏脚付け根のトゲ数がはっきりとしないんだけどタイワンガザミだと思います)。タイワンガザミの生息域は想像以上に広く、インドから西太平洋にかけて広範囲に分布するとともに、紅海、地中海、オーストラリア東部からの報告もあるみたい。味のよいカニで、茹でるよりも蒸して調理のほうが風味が逃げなくて美味しいんだって。

 

そしてこちらが仙崎ではニシと呼ばれるいう貝、ナガニシという属種でして日本沿岸域には数種類いますが写真はコナガニシと思われます。長門市内の魚屋さん店頭で見かけることも多いでしょ。一部の魚屋さんでは「夜泣き貝(よなきがい)」の品名で販売されてますけど、長門市ではあまり一般的な呼び方じゃなくて、広島や岡山方面では料理屋さんのメニューに「夜泣き貝」と載っているそうですね。
以前、当ブログで触れましたが、ニシは刺身で食べるのが一般的で加熱するとあまりよくありません。なのでどうしても流通先が限られてしまい遠方に届けられないのでしょう。鮮やかな朱色の貝肉は目で楽しませてくれますが、こりこりした歯ごたえと潮に滋養味が混ざった味覚は絶品です。それでいてサザエよりも低価格。頻繁に水揚げされる貝じゃありませんから見かけたら買い!ですね。


参考文献
関口 秀夫(2010年).汽水・沿岸域のカニ類の分布決定機構.沿岸海洋研究 47(2) 155-172

カテゴリー: イベント・新着情報   パーマリンク

コメントは受け付けていません。